2011.12.11 日曜日
皆既月食を眺めている。
月にじわりと影が落ちていく。
欠けていく黄色い月に注がれていた意識が、
徐々に満ちていく薄明かりの赤い月にシフトする。
いつも見ている月がとても眩しく感じる。
地球で手を差し出すと地面に影が落ちる。
遠く離れた月でそれと同じことが起きている。
光に照らされて、影ができる。
それをみんなが見つめている。
道を歩く人が空を見上げて足を止めた。
「なにあれ?」
皆既月食が起きることを知らなかったらしい。
「すごい」
ぽつりとつぶやいた彼女はしばらく時間を忘れていた。
人が何かに感動する姿はまた、僕を感動させた。
最近、時間の感覚が伸びたり縮んだりしていて、
自分のペースを守りきれずに翻弄されているうちに
気がつくと、とても寒い季節になっていた。
一定の速度で欠けては満ちていく月を眺めて、
いったん気持ちがリセットされたような気がしている。
12:22 am, 2011.12.11 日.
Tags: NikonD40.
2011.11.19 土曜日
数年前にリバーサルフィルムで撮った写真。
アパート近くの公園。
秋晴れの日の空はきれいな色をしている。
冬を待つ季節の風はとても澄んでいる。
乾いて色づいた葉っぱは光に透けて深くなる。
そんな季節がすきでした。
3:05 pm, 2011.11.19 土.
Tags: NikonNewFM2.
2011.11.02 水曜日
10:05 pm, 2011.11.02 水.
Tags: BessaR3A.
2011.10.23 日曜日
『伊藤圭のポートレート写真展』に行ってきました。
Twitterでも流しましたが、追記した感想を書いておきます。
More… »
1:11 am, 2011.10.23 日.
Tags: GRD2.
2011.10.15 土曜日
渋谷・FREEMAN CAFE。
わりといつも満席に近いけれど、テーブル同士の間隔が広いせいか騒がしく感じない。そもそも席数がそんなに多くない。落ちついた店内から大きな窓越しに明治通りを見渡していると、自分たちだけ時間の流れから一歩外れたような気分になる。
平べったい鉄容器に入ったクリームブリュレみたいなデザート(すごい甘いやつ)をスプーンでつつきながらコーヒーを飲んで、ひたすらぼーっと過ごすのはとても心地良かった。
そういえばBessaの修理見積りの連絡がきた。
シャッター修理と各部点検、ファインダー清掃で16,000円也。
12:29 pm, 2011.10.15 土.
Tags: BessaR3A.
2011.10.11 火曜日
クッションに手をあてて
ぐっと押し込んだときの手ざわりや
カーテン越しの光のまぶしさや温度は
いったいどこまで伝わるのだろうか。
この女性の目線の先になにがあるのか
そのことをぼくが知ることはないけれど
それでも、この写真はうつくしいと感じるのです。
1:07 am, 2011.10.11 火.
Tags: Mamiya645.
2011.10.08 土曜日
最近はだいぶ自分が見えてきて、それが結構つらかったりもする日々です。それでも、ぼくはもうしばらく生きていくつもりだから、もっと素直にやっていければいいなあと、箱根の温泉につかりながら考えたのでした。
生きることは、ときどきつらいけど、まぁ楽しいです。うん。
9:31 pm, 2011.10.08 土.
Tags: Mamiya645.
2011.09.26 月曜日
書きたいことがたまってきた。
頭の中で整理できたら、ばばっと書きだそう。
ここ数日、朝の空気がとても冷たく感じる。
季節の変わり目は体調をくずしやすいし、眠い。
寒がり&眠たがりなのでしばらくはぼんやりしそう。
明日は月曜日だけど会社の飲み会がある。
上司と後輩(新人くん)の異動送別会。
新人くんがいなくなっちゃうのでまた幹事役だ。
お店の予約をようやく済ませたので寝よう。
0時を過ぎてもラジオからは音楽が流れている。
ラジオの収録スタジオを想像しながら聴くのが好きだ。
ぼくはいつもガラスの外からそれを眺めている。
整えられた音声が淡々と耳に入ってくる。
語る人のトーンの変化を感じながら、おやすみ。
12:17 am, 2011.09.26 月.
Tags: BessaR3A.
2011.09.15 木曜日
晴れの日が続き、昼は青空に白い雲が映え、夜はきれいな月が部屋を照らす。できることなら何も考えずに空を見上げながら時間を過ごしたい。そんな一週間。
最近の週末はなんだかんだでいつも予定が入っていたのでオフモードになれる時間が少なかった。今週末はいまのところ何も予定がない。天気がよければ見晴らしのいいところでのんびりしよう。カフェでぼーっとするのもいいかもしれない。
今日もいつもの女性がいつもの犬を連れて店の前を通っていく。そのシーンを見るのがささやかな楽しみで、いつまでも続けばいいのに、なんてぼんやりと思ったりしている。
7:01 am, 2011.09.15 木.
Tags: Flash FUJICA.
2011.09.12 月曜日
新宿駅東口前で夜行バスを降り、小田急線に乗った。通勤時間帯の下り電車はガラガラではないが余裕があって、いつも満員電車に揺られている感覚からすれば非現実的な感じがしなくもない。だけど急行から各駅停車に乗り換えるホームで振り返ると、上りホームにはやはりいつもの光景が広がっていた。違うのはいつもうしろ姿しか見えない乗車待ちの人々の顔がよく見えることだった。ときどき、朝起きたときに「ポジティブであれ」なんて念じたりもするのだけれど、満員電車にはそんなささやかなおまじないを一瞬でかき消してしまう絶対的な闇が漂っている気がする。こんな天気のいい朝ですら、である。
母方の祖父の法事にいってきた。13回忌だった。
中学校の体育祭の練習中だったことを覚えている。入院していた祖父が危篤状態になり、体操服のまま母親の車に乗せられて大阪へ向かった。だけど高速道路に入る手前で「息を引き取った」という連絡が入り、いったん自宅に帰って身支度をすることになった。車のハンドルを握る母親に話しかけることはできなかったし、ルームミラー越しに顔を見るのもこわかった。祖父の家についたとき、祖父は畳に敷かれた布団の上で眠っていた。とても白くてきれいな服と、鼻の中の脱脂綿が妙に印象的だった。火葬場で最後のお別れをするとき、棺に祖父の腕時計が入っていたのを見つけた。いつも身につけていたSEIKOの時計だった。祖母に「ちょうだい」と言って譲ってもらった時計のベルトはとても細く詰められていた。
人はいずれ死ぬのだということをぼくはいろんな人から教わってきた。親戚、友人や先輩、好きな俳優や作家、あるいは物語の登場人物。死ぬことへの恐れに縛られては生きづらいだろうが、どんな人でもほんの少し死の匂いを身に纏って生きていることを忘れたくない。自分はどんなふうに生きていくのだろうかという問いは、どんなふうに死んでいくのだろうかという問いと一対であると思う。ぼくはまだ生きていくし、いつか死んでいくのだ。
11:36 am, 2011.09.12 月.
Tags: Flash FUJICA.
2011.09.09 金曜日
おなかが痛くて目が覚めた。
眠れなくなって、むかし撮った写真をながめていた。
どれだけのものが積み重なって現在に至っているのだろうか。
深夜の空気がその途方もなさに一層の深みを与える。
夏はいよいよ終わろうとしているらしい。
ここ数日の暑さもどこか真夏のそれとは違っている。
朝の空気は固く冷たくなりつつあり、空には秋の雲が漂う。
姿なきセミの鳴き声は減り、鳴き終えたセミの姿が散見される。
今日も明日が来て、明日も今日を過ごす。
ぼくはそんな日々になにを遺していくだろうか。
いつかの自分が撮った写真はそれを教えてはくれない。
ただ、写真を撮った自分がその瞬間そこにいたという
変わることのない事実と、そこに匂う時間を超えた思考の
切れ端に対してこうして意味を探したり、求めたりするだけなのだ。
3:35 am, 2011.09.09 金.
Tags: Flash FUJICA.
2011.08.25 木曜日
9:56 pm, 2011.08.25 木.
Tags: BessaR3A.
2011.08.21 日曜日
夏の写真ができました。
Bessaのシャッターの具合がわるく、
結局36枚フィルムを1本しか撮りませんでした。
だけどその36枚には2011年夏のエッセンスが
きちんと写っていました。
関西での最終日、大阪駅からの夜行バスに乗る前に
HEPホールで開催されていたアルバムエキスポに行ってきた。
ぼくはそこでフィルム写真の物理的な強さを改めて感じた。
3月の地震・津波に巻き込まれた写真たちが
ひとつひとつ人の手によって拾いあげられ、
意志ある人たちによって洗浄され、選別され、保管され、
その中から自分たちの写真を見つけ出す。
ほんとうに気が遠くなるほどアナログな作業。
保護された写真はぼろぼろになったりしていたけど、
そこに写る人の表情はあいかわらずいきいきしていて、
そんな写真1枚の存在の強さ、価値の尊さが
地道な作業をつないでいく原動力になるんだろう。
今日8月21日が最終日です。
Link:アルバムエキスポ 2011
9:07 am, 2011.08.21 日.
Tags: BessaR3A.
2011.08.06 土曜日
だいたいの写真は1秒以下の時間幅で、音もなく、
ある一人の人間の視点のほんの一部を切り取っている。
この世に確かにあった一瞬を、そんな限られた条件で残す。
そう考えると写真はとてもいとおしい。
4:40 pm, 2011.08.06 土.
Tags: NikonD40.