2011.09.09 金曜日

深夜のはらいたセレナーデ

26740021

おなかが痛くて目が覚めた。
眠れなくなって、むかし撮った写真をながめていた。
どれだけのものが積み重なって現在に至っているのだろうか。
深夜の空気がその途方もなさに一層の深みを与える。

夏はいよいよ終わろうとしているらしい。
ここ数日の暑さもどこか真夏のそれとは違っている。
朝の空気は固く冷たくなりつつあり、空には秋の雲が漂う。
姿なきセミの鳴き声は減り、鳴き終えたセミの姿が散見される。

今日も明日が来て、明日も今日を過ごす。
ぼくはそんな日々になにを遺していくだろうか。
いつかの自分が撮った写真はそれを教えてはくれない。
ただ、写真を撮った自分がその瞬間そこにいたという
変わることのない事実と、そこに匂う時間を超えた思考の
切れ端に対してこうして意味を探したり、求めたりするだけなのだ。

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