Posts from 1月 2008

2008.01.13 日曜日

march off

tictac

時間よ止まれ、とは思わない
止まっちゃいけないものだから
時計が止まっても空は暗くなる
ベルが鳴らなくても暁は訪れる
だから思うのです、時間という直線的で不可逆なものに囚われないで
その時間すらを包括する空気を体中に吸収して、時間を掴まえておこう、と
時間は万人に共通して等しく与えられる
与えられるまでもなくそこにある、というべきか
時間を切り取ってしまったとき、共通性は失われ不平等になる
つまり、もっと上手く表現できればいいんだけれど
時計を見ると哀しくなるときがある、ということなのです

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2008.01.12 土曜日

a poker face

mirror

鏡はその前に立つものを映す
着飾っていようが寝起き姿だろうが、ありのままの姿を間違いなく映す
ある種の人間は、その前に居る人間の内面を映す
着飾っていようが作り笑いをしていようがその人の前では
そんなことをすればするほど内面が晒される気がする
そんな人は少ない
そんな人が欲しい
そんな人になりたい

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2008.01.11 金曜日

touch

ta

毎日通った道
電車に遅れないように
こんなに静かで素敵な場所を
かつての僕は自転車で駆け抜けた
この写真をじっと見ていたら
そんな僕が写り込んできそうで
じっと見てられない

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2008.01.10 木曜日

request

ipod

“Do you feel alright?”
そんな言葉を入れてみたiPod nano
大好きなあの曲の、大好きなフレーズ
いつかあの人に訊いてみよう
“Do you feel alright?”
そしてあの曲のように、こう答えてほしい
“Yes,I feel wonderful tonight”

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2008.01.10 木曜日

showcase

ab

どこから来たのですか
どんな気持ちでそこにいるのですか
できればどんな風に食べられたいですか
できればどんな人に食べられたいですか
一枚撮ってもいいですか

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2008.01.09 水曜日

sequel

sequel

『日常の風景に飛び込んできた非日常を見つけると、ラッキーですよね。
女装したオッサンが逆立ちしてる、とか、そういう極端な非日常じゃなくても
いつもの階段に飴玉が二つ落ちてる、っていう些細な非日常があれば素敵。
ただ、それに気付くために必要なのは必死にキョロキョロと探すことじゃなくて
日常をよーく見ていることだと思います。
そうしたら、些細で素敵な非常識は浮かび上がってきますよね。』
                                  ――根暗な21歳・男性

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2008.01.08 火曜日

a laugh line

drops

『額縁とか、まぁこういうウェブページでもいいけど、
「写真がある」と思わないで
この四角の窓から「あの時のあの場所を覗いてる」って
そんな風に思って見てたら楽しいんです』
                    ――根暗な21歳・男性

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2008.01.07 月曜日

matrix

go on

時折見かける止まったエスカレーター
ただそれだけで少なからぬ違和感があるけれど
その上をばつが悪い顔をして歩く人たちがいて初めて
エスカレーターが止まっている違和感が完成する

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2008.01.06 日曜日

on and off

iron

そういえば今日 全力で走る人を見たんだ
ただ前を睨んで もちろん僕なんかには気付きもしないで
夕陽が沈もうとする そんなオレンジ色のロータリーで
ただ前を求めて 立ち止まるなんて言葉は知らないと言わんばかりに
久しぶりに全力疾走する人間を見た僕は
真似をしてみようと思ったけれど
走る意味が見つからなくて
全力な彼を見失った

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2008.01.06 日曜日

dialling

dispatch

電話をかけるとき受話器を耳にやるとプーと聞こえる
相手の電話番号をプッシュするとピコパコと聞こえる
相手が出るまではプルルルと聞こえる
相手が電話を切るとプー、プー、プーと聞こえる
発信音
プッシュ音
呼出音
最後は、何ていうんだアレ
とにかく、あなたの声を聞くにはたくさんの電子音を聞かなきゃならんのだ

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2008.01.05 土曜日

humankind

wave

高いところに居ると、高いという恐怖なんかよりも
毛先ほどの人間が横断歩道を渡る姿の微弱さに恐れを抱くものです
夜景が綺麗、なんてことは、初めの2秒くらい感じるかもしれませんが
それ以後はもう、気味の悪い恐怖が僕を支配するのです
人は恐怖に接すると心が素直になります
お面を被ってる余裕が消えうせるから
だから高いところで語り合うのがたまらなく好き

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2008.01.04 金曜日

appreciation

taxi

流れるタクシーと溜まるタクシー
少し高いところから、神様にでもなった気分で眺めていると
流れるタクシーを指先ではじいてしまい
溜まるタクシーを指先ですくって流してやりたくなる
「神様は残酷だとかなんとか言うけれども
神様を創った人間が何よりも残酷だ」って
暇なタクシーの運転手は呟いた

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2008.01.01 火曜日

sampling

2007

無作為に、自然に写真を撮っていくと
生きている日常に沿った標本が出来ていた
その標本からは
嬉しくなる写真とか、楽しくなる写真
そんな類の写真を撮らない、もしくは撮れないという事実が
鮮明に浮かび上がった

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