Posts from 11月 2012
2012.11.28 水曜日
夜の光とブギーバック
2012.11.26 月曜日
インターネットの宇宙で流れ星を見た
2012.11.25 日曜日
意識の部品
何かを眺める人の横顔に浮かぶ空白を見つけては、自分にもそんな時間があることに気付く。ただ何かを見つめるその間、意識の深いところで小さな歯車がカチカチと噛みあい、言語化できない想いがあたまにぐるぐると渦巻いて、ぼくの場合はだいたい、すこし悲しくなる。「なぜ普段はこんな風に考えられないのだろう。自分の深いところで考えつくことと、実際の言動が一致していないのだろう」といったようなことを思ってしまう。それはときどきとても苦しい時間になるけれど、たまにそんな時間があることで軌道修正することができる。
この一年くらい、仕事や遊びのときの自分と、休みの日にひとりでいるときの自分をなるべく近づけようと心がけてきた。いわゆるオンとオフ。このの差が大きければ大きいほど、ときどきオンとオフが混ざったようなイベントがあったときにとてもつらくなる。自分が保てなくなって、その場に出るのがおっくうになる。だからその二つの面をできるだけくっつけようとしたけれど、それはやっぱり表と裏で、ひとつにすることは難しい、少なくとも自分には無理なのだと実感した。これからはむしろ意識的にスイッチの切替えを明確にして、自分で自分の二面性を認めていきたい。オンの領域は薄く広げ、オフの領域を狭く深く。そして境界線をくっきりと刻もう。
2012.11.24 土曜日
たとえば、2020年
引越しの日、業者が荷物の運び出しを終えたあと、タクシーで新居へと向かった。駅前でつかまえたタクシーの運転手は真っ白な髪の毛をしていて、よくいる運転手と同じように、たいくつな話をするのが好きだった。そしてぼくはそんなたいくつは話を聞くのがわりと好きだった。彼は若い頃はメーカーに務めていたけど、タクシー業をするようになってからのほうがもう長くなったらしい。むかしの日本のメーカーは云々と、最近の日本勢の状況を嘆いていた。
東京に住んでいて気付くのは、街が刻々と変化していること。渋谷や新宿はきちんと交通網が整備されていて、ありとあらゆる店が並んでいて、街としてもはや完成しているはずなのに、いつもどこかで何かが壊され、造られている。すごいスピードで、すごい規模で。比較的小さな下北沢の街ですら、いつの間にか少しずつ景色が変わっている。
それでも変わらずに残っていく街の風景があって、それを見てきたこのじいさんみたいな人がいるんだなぁと、世田谷区をするする駆け抜けていくタクシーの車窓越しに考えたりしていた。8年後の東京はどんな街だろうか。ぼくはどこにいるのだろうか。
2012.11.19 月曜日
秋晴れの日に木を買ってきた
11月も半分を過ぎて、街に吹く風もだいぶ冷たくなってきた。ここ数年、自分でも意外なほど寒さに弱くなっていて、つい心がこわばりがちになっている気がする。心だけでなく、これは寒さとはあまり関係がないけれど、体の柔軟性もずいぶん悪くなっているので、最近は意識的にストレッチ運動をするようになった。これまでの人生の中で、いちばん自分の体が強くしなやかだったのはやっぱり高校時代。毎日あれだけの運動をする力の根源はひとえに若さだったのかもしれないけれど、なんかそう考えてしまうと自分の体はもうおしまいのように感じるから、じわじわと改善をしていきたい、改善していくつもり。
東京に住み始めてから4年半が過ぎた。仕事もそれなりにやっているし、自分で気に入った家を探して借りているし、安心して一緒にいられる友達もできたし、写真はあいかわらず好きだし、なんだか普通なんだけど、わりとしっかり生きられているのかもなあと最近感じている。ようやくベースが固まったというか、いまの状態を維持することを最低限として、そこに費やす以上の時間やお金、頭の使い方をどこに振り分けていくべきかを落ち着いて考える段階になった。仕事とか、人間関係とか、趣味とか、より深めたり広げたりジャンプしたりしたいことはいろいろあるし、まだ自分が気づいてないことや知らないこともたくさんあるから、まずはじっと見つめて考えて、判断して進んでいきたい。
引越ししてからずっと欲しかった小さめの木を買ってきた。見た目と値段と、店員さんに教えてもらった育てやすさをポイントに選んできたけど、木の種類をメモしてくるのを忘れてた。まあそんなことは知らなくてもどうにかなるし、勝手に名前をつけてやってもいいかなんて思ったりしている。
2012.11.11 日曜日
Movie: MAGNUM PHOTOS
今日観たDVD。5年前、就職活動で東京に来たとき、夜行バスまでの時間がたっぷりあって、初めての東京都写真美術館でこのドキュメンタリー映画の最終上映を観た。印象的なのが、すでにMAGNUMを脱退している報道写真家のLuc Delahayeのコメント。「タフな経験が人間を強くするというのは間違いで、そういった経験をすればするほど人間の強さは失われ、繊細になっていく」「望めば何だって撮ることができる。しかしそれで何が変わるのか。写真にできるせいぜいのことは過去と現在に起こっていることを僅かな人に悟らせることだけで、撮られた人たちの状態を変えることはできない」。毎年報道写真展に足を運んで、いつも持ち帰ってくるもやもやした感情、そのものだった。
http://www.nowonmedia.com/magnumphotos/index.html