2010.03.03 水曜日

満員電車って字面がすでにきゅうくつ

winter to spring

今日も今日とて寒さが厳しい。厳しいとはいえ数週間前の絶望的な底冷えにくらべればずいぶん優しい。引退したあとも怖いといえば怖いけれど、現役時代に比べれば神のような優しい笑顔を見せる部活の顧問のようなかんじ。違うか。とにかく、春は確実に近づいてきているようだ。

そんな3月3日。今朝は少しだけ寝坊をした。たいした寝坊ではないからと、危機の中にいながら妙な余裕を味わっていたら本当に遅刻しそうな時間になってしまい、家から駅のホームまでノンストップで走る羽目になった。冷たい空気を肺いっぱいに吸い込み、顔の表面がとても冷たくなり、体が熱くなってくる。冬の体育の授業を思い出させる感覚だった。約8分間全力疾走して満員電車に乗り込んだ。

仕事を始めるまでは本当の満員電車に乗ったことがなかった。人がいっぱいで完全に飽和状態の車両のドアから2,3人のおしりとかカバンとかがはみだしてて、でもあたまとクツはなんとか入り込んでいる状態から、駅員さんがぎゅうぎゅうと彼らの体をドアの内側へと必死に詰め込む。そんなイメージを持っていた。ところが実際は、車両の中の方(座席とつり革しかないエリア)にはまだ余裕があるにもかかわらず6,7人がドアからこぼれ落ちていて、どうにか乗り込むために駅員さんではなく彼ら自身で目の前の仲間を押し込み、自分もねじ込む。そして服とかが挟まれる。ドア付近の人々は苦悶の表情を窓ガラスにすり寄せ、座席を確保した人々はほとんどが眠っている(あるいは寝たフリをしている)。電車の揺れに同調して、誰かのうめき声のような呼吸音が漏れる。そんなことが毎朝、同じ時間に、それぞれの役割を変えながら行われているのだ。まあ、見ている分にはおもしろい。

だけどずっとこんなのはいやだな。

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