2013.09.01 日曜日
ピンク色のネコを見つけたら
雨が降ると季節が変わる、と誰かが言った。降り注ぐ雨粒に追いやられた夏の気配はあちこちに逃げてしまったけれど、今はまだそう遠くないところで息を潜めている。土の中や木々の周り、側溝の蓋の下とか。でもやっぱり夜の空には秋の気配が薄く広がっている。もうすぐ秋が来る。
去年ほどではないかもしれないけれど、最近は仕事がたくさんある。すべきことがたくさんで、仕事時間を延ばしてみるけれど、仕事をすればするほど仕事は舞い込んでくるので、毎日「今日はここまでしか無理だ」とあきらめて帰路に着く。毎日一生懸命働いているのに、いつもその日の最後にはあきらめることで業務が終わる。ああなんて救いがないのだろうと、月を眺めながら帰るのだ。
家に帰るとだいたい深夜1時前で、何かを胃に入れる気にもなれなくて、すこしお酒を飲めば気分もよくなるだろうと思ってビールを飲むこともあるけれど、気がつけば翌朝、ほとんど中身が減っていない缶ビールと、点けっ放しの照明と、充電されていないiPhoneが部屋に揃っている。またか、と思うけれど、仕方ないのだとも思う。
もちろんまた一週間は始まる。立ち止まろうと思えば立ち止まれるけれど歩き続けるのは、自分の仕事、自分の役割に価値を感じているからで、だからこそ毎日頑張れるのだけれど、もうちょっとうまく歩いていかないとただ歩いているだけになってしまって、景色とか季節とか人の感情とか、そういう大切なことを見ることも感じることもできなくなってしまいそうだから、明日からは歩き方を変えようと思う。どんな風に変えるか?それはまだ分かんないけど。