2013.04.14 日曜日

単焦点な毎日を、不確定な距離を抱えながら

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親しい人が遠くへ行く。ある人は物理的に、ある人は心理的に。物理的に離れてしまっても、お互いを想う気持ちがあれば心理的な距離は変わらないし、より近くなることだってあるかもしれない。心理的に離れてしまったら、物理的な距離は同じでも、どうしたって声が届かない空白が二人の間に横たわり、大きな喪失感がのしかかる。


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単焦点レンズはズームレンズと違って自分が動きまわって構図を探す必要があるから構図をつくる力が身につきやすい、みたいな話を写真を始めた頃に聞いたので、それ以来ひたすら単焦点レンズだけで撮ってきた。構図をつくる力うんぬんは別にして、こういう写真を見返したときに、自分がこの美しい花の咲きっぷりと木の立ち姿に惹かれて近くまで歩いて行ったんだということが分かったりするように、過去の自分の感情を生々しく読むことができるのは単焦点レンズの素晴らしいところだと思う。

距離はいつだってぼくらの間に存在している。伸びたり縮んだりしながら、いろんな性質を持ちながら。だけど結局のところ、何かをもっとよく見たければ、あるいは少しでも触れたければ、その方向へと歩いていくしかない。そうすればいいだけだ。

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