写真に写った友だちを見て「こいつ、こんな表情するんだ」なんて思うことがある。ポーズをとってもらうような写真を撮るわけじゃないので、ファインダーの向こうで被写体の表情は刻々と変わっている。えい、と撮った写真に、一番いい表情が残っているとうれしい。
むかしずっと一緒にいた人で、今はもう一緒にはいない人を思い出すとき、ぼくがその人のことを撮った写真を思い出してしまう。だからぼくの中でその人は、あの日ファインダー越しで見つめてシャッターを切ったその瞬間の表情でとどまり続けている。それがいいことなのかは分からない。今夜は写真を見返しながら、風呂上りの髪の匂いを思い出していた。
1:09 am, 2013.03.19 火.
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