2009.08.30 日曜日

みどり渦巻くかぜの匂い

TATAMI, originally uploaded by ixao_AGP.

風が吹きこむこの部屋で、夏が消えようとしているのを感じています。この時期、少し不安定な気分になりやすいのが昔からのお決まりです。だけど同時に、穏やかでありたいとか、静かでありたいとか、やさしくなりたいとか、普段は考えることすら恥ずかしいことを想ったりする時期でもあります。そしてそんなことを想うとき、ぼくはよく窓の外を眺めている気がします。
あなたとは、どれだけの時間を隔てて再会しようとも、きっと一つの空間に溶け込める気がしています。これは感覚的な意見でもあり、経験から言えることでもあります。ぼくたちの空間にはリズムがあって、そのリズムはとても変則的で、ことばで表すのは少しむずかしいものがあります。だけどぼくたちはそんな揺れ動くリズムの上で、妙に気が抜けた感じで話をして、聞いて、黙って、朝の色に気付いたりして、自然にいられるのです。
今日は日曜日。いつもより風が強く吹き、空は白く広がっています。セミの鳴き声と飛行機の音と、今マンションの前を歩いているじいさんの歌声に包まれて、もうすぐ夏が終わろうとしているのを感じています。さあ、短くなった蚊取り線香に火をつけて、読みかけの本の続きを読むことにします。

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