2009.07.14 火曜日

gatan goton


gatan goton, originally uploaded by ixao_AGP.

帰りの電車、いつも西日に染められる。まだまだ新人なので、会社に残ってもすることもないからさっさと帰ることができる。だから新人は夕陽に目を細めることができるのだ。目を細めながら、ぼんやりと考えた。世界だか社会だか知らないが、ぼくが身を置いているこの場所にはいろんな人がいるのだと。
今日、両手に軍手を着け、少しからだを斜めにしながら左手に持った杖を頼りに駅構内を這い進む人を見かけた。背負ったリュックサックは背中から落ちそうになっている。力のない両脚を包むズボンは、ひたすら地面を舐め続けてひどく汚れているが、視線はただ進むべき方向を睨んでいた。
理由があって車椅子が得られないのだろうか。それとも、車椅子を拒み、自分の力で「歩む」ことを選んだのだろうか。オレンジ色の車内で、そんなことを考えていた。

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