2009.06.21 日曜日

ああ、気付いた

大学生の頃、一時期、いつもこの時間まで起きていたことがあった。
音楽を聴きながら、コーヒーを飲みながら、頭に浮かんでは消える
ありとあらゆるイメージに合うことばを探したりしていたと思う。
窓の外が少しずつ静かになる。
大きな公園の向こう側、大きな弧を描く線路を最終電車が通り過ぎる
ガタンガタンという音が止むと、いよいよ夜の空気になるのだ。
その時間帯が好きだった。静かで、均一で、長い時間。
いつも何かについて考えていた。そしてそれは今でもあまり変わっていない。
でも今日、あの頃と今との違いに気付いた。
それは、何かについて考えて、考えて、さらに考えたその先にポツリと得られる
自分だけの「答え」みたいなものに到達できることが少なくなった、ということだった。
今はどこか「考える」だけに終始してしまっていて、「考え抜く」ことができていない。
時間が足りない。もっと時間が欲しい。
ぼんやりと、ゆっくりと、煙のように漂う時間が欲しい。
ぼくにとってその時間こそ、何よりも大切だったことに気付いた。

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