パーマをあてたよと
小さいはずの頭を膨らませて
夏に備える君がいて
パーマをあてたんだねと
躍動する毛先に気を惹かれて
カメラをのぞく僕がいる
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朝起きるとセミがぎゃーぎゃーと喚いている。
窓から流れ込む光はとても強い。
ああ夏だな、と目の前の光景に間の抜けた感想を寄せる。
壁に張り付いたカレンダー。
今日の日付の枠は白くぽっかりとしている。
しかし僕は出掛けなければいけないだろう。
昨晩から必死に働いている扇風機を休ませるために。
この季節、僕の部屋のベランダはすばらしい場所になる。
真っ青な空と真っ白な雲があって、そこを飛行機が何機も飛んでいく。
セミの声と飛行機のジェットエンジン音が大気中で混淆する。
太陽の光は熱を帯び、青や白を浮かべて空を満たす。
ああ夏だ。