2009.06.01 月曜日

花色

朝、井の頭線の車内から、あじさいを眺めていた。線路に沿って植えられている。ちらほらと花が咲いている。どこかから「もうすぐ梅雨だな」と声が聞こえた。あじさいが季節を伝えている。
この世界に花がなければ、たくさんの色が失われてしまう。普段、花のことなど気にしない人でさえ、きっと花のない世界は耐え難く寂しいものに感じられるだろう。花はぼくらに色を与え、香りを与え、季節を与えてくれているのだ。
求められているものを与えることは難しい。無意識のうちに与えているものが、誰かに求められているものだったりすることはあるのに。できることなら、求められて与えたい。同様に、求めているものを与えられたい。そう、それは難しい。
東京は案外、緑が多い。花も多い。月もきれいに見える。
夜は短い。夢はめったに見ない。
夢を見よう。花と月の夜の夢を。

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